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高山 裕介; 菊池 広人*
土木学会論文集,C(地圏工学)(インターネット), 77(3), p.302 - 313, 2021/09
放射性廃棄物の地層処分施設の緩衝材への利用が検討されているベントナイトの膨潤特性を把握するため、これまでに数多くの膨潤圧試験が実施されてきた。本研究では、膨潤圧試験でしばしば観測される飽和に至るまでの過程で一度膨潤圧が低下する現象の原因を明らかにするため、X線CT測定による膨潤圧試験中の供試体内部の観察により、膨潤圧の経時変化と供試体の状態変遷の関係の把握を行った。その結果、膨潤圧が一度低下する期間において、供試体内部で吸水圧縮挙動が生じていることが観測され、これにより膨潤圧が低下したものと推測された。さらに、複数の異なる荷重条件に対して膨潤変形試験を実施した結果、膨潤圧と同等からやや小さい荷重条件においても、飽和に至る過程で圧縮挙動が生じることが確認された。これらの試験データは、再冠水時の処分施設の力学的な状態変遷を評価するための連成解析コードの検証のためのデータとしての活用が期待される。
畑 浩二*; 丹生屋 純夫*; 青柳 和平; 宮良 信勝
土木学会論文集,F1(トンネル工学)(インターネット), 77(2), p.I_29 - I_43, 2021/00
北海道幌延町に位置する幌延深地層研究センターにおいて、空洞周辺岩盤の水理・力学的挙動モデルを確立するため、深度350m以深の立坑を対象に掘削前から掘削完了後の維持管理期間にわたって光式のAEセンサ・間隙水圧センサ・温度センサを用いて長期計測を実施した。計測結果から、掘削時には壁面1.5m程度までの領域でAEは頻発し、間隙水圧は複数回の顕著な増減現象が生じた。さらに、24オーダーの透水係数増大も確認された。また、数値解析から、立坑掘削時の非排水・排水挙動が間隙水圧変化や破壊領域発生に寄与していることを示した。以上の結果を統合して掘削損傷領域を可視化した概念モデルを構築し、地層処分事業における施設設計の妥当性確認等に資する成果として取りまとめた。
田中 みのり*; 渡部 真史*; 町田 昌彦; 山田 進; 榎本 容太*; 郡司 滉太*; 有川 太郎*
土木学会論文集,B2(海岸工学)(インターネット), 76(2), p.I_103 - I_108, 2020/11
原子力規制庁の受託研究に基づき実施した水路に2枚のシルトフェンスを設置した際の汚濁物質の拡散防止効果の評価を目標とした水理模型実験の結果報告である。シルトフェンスを適切な間隔で2枚設置すると1枚目のシルトフェンスの影響で2枚目のふかれ量が少なくなり、1枚だけの場合よりもより多くの汚濁物質が捕捉できるようになることを報告する。また、平面水槽実験においても同様の結果が得られたことも報告する。
木本 和志*; 岡野 蒼*; 斎藤 隆泰*; 佐藤 忠信*; 松井 裕哉
土木学会論文集,A2(応用力学)(インターネット), 76(2), p.I_97 - I_108, 2020/00
本研究は、ランダム不均質媒体における表面波の伝播挙動、超音波計測と波形解析によって調べたものである。超音波計測実験には、粗粒結晶質岩である花崗岩をランダム不均質媒体として用い、線集束型の圧電探触子で励起した表面波をレーザードップラー振動計で計測する。計測波形の解析は周波数領域で行い、フェルマーの原理に基づいて各波形観測点での到達時間を求める。この方法で得られた到達時間のアンサンブルから、到達時間が従う確率分布を伝播距離の関数として評価する。次に、確率分布の標準偏差を到達時間の不確実性(ゆらぎ)の指標として用い、伝播距離に応じたゆらぎの伝播挙動を調べる。以上の波形解析結果から、本研究に用いた花崗岩試料における到達時間のゆらぎは、概ね伝播距離の1/2乗と平均到達時間の積に比例することを明らかとする。このことは、ランダム不均質媒体における統計的波動伝播モデリングにおいて有用な知見となる。
横内 浩志*; 稲垣 厚至*; 神田 学*; 小野寺 直幸
土木学会論文集,B1(水工学)(インターネット), 76(2), p.I_253 - I_258, 2020/00
格子ボルツマン法LESモデルを用いた都市大気境界層の大規模数値計算モデルを用いて、都市の自動車由来大気汚染物質を想定したスカラーの動態評価を行った。スカラーはパッシブスカラーを仮定し、その動態計算をLagrange的手法により表現した。本モデルを移動排出源由来の大気汚染が深刻化しているジャカルタを対象に計算を実施した。計算条件として、ジャカルタで以前計画されていた沿岸巨大建造物GARUDAの有無による2通りの条件を設定し、それが下流の都市に及ぼす影響を評価した。計算結果より、地表面付近において、GARUDAの有無に由来する主流方向風速分布,粒子濃度分布に顕著な差は確認できなかった。一方で建物レベル(10[m]-30[m])では、GARUDAの影響による風速の低下に伴い、粒子密度が増加していることを確認した。
木村 建貴*; 香西 直文; 坂本 文徳; 福谷 哲*; 池上 麻衣子*
土木学会論文集,G(環境)(インターネット), 76(7), p.III_375 - III_382, 2020/00
粘土鉱物からのセシウム溶出における植物と植物の根に共生するバクテリア間の相乗効果を解明するため、シロツメクサの根から単離したバクテリアの培養実験を、植物(シロツメクサ)が生産する有機酸(乳酸)と、セシウムを吸着させた黒雲母が存在する条件で行った。バクテリアの増殖の初期(誘導期)に、黒雲母から溶出したセシウム及び鉄等の量が乳酸添加によって増加した。
岩月 輝希; 柴田 真仁*; 村上 裕晃; 渡辺 勇輔; 福田 健二
土木学会論文集,G(環境)(インターネット), 75(1), p.42 - 54, 2019/03
地下施設における吹付けコンクリート支保工が地下水水質に与える影響を明らかにするため、深度500mの花崗岩に掘削した坑道を閉鎖する実規模原位置試験を行った。閉鎖坑道内の水質観察、吹付けコンクリートの分析、それらに基づく水質再現解析の結果、Brucite, Ettringite, Ca(OH) , Gibbsite, KCO, NaCO・10HO, SiO (a), Calciteの溶解・沈殿反応が水質に影響する主要反応であることが明らかになった。更に、坑道内に施工された吹付けコンクリートはCa(OH)に飽和した地下水(pH12.4)を約570m生成する反応量を持つと見積もることができた。これにより坑道閉鎖後の長期的な化学影響の予測解析の確度が向上すると考えられた。
井上 準也; 増本 清*
土木学会論文集,A2(応用力学)(インターネット), 74(2), p.I_55 - I_64, 2019/01
本研究では、適切化手法を組み込んだ飽和・不飽和浸透流逆解析により多層地盤の不均質な浸透特性および境界条件を同時に推定するために飽和・不飽和浸透流逆解析プログラムを作成した。これを用いて、透水性の異なる3層からなる傾斜した多層地盤を想定した鉛直2次元数値実験を行った。数値実験では境界流量および飽和透水係数を未知パラメータとした。さらに、ノルム最小法の基準値による未知パラメータへの制約の強弱を調べるためにノルム最小項の重みを変えて逆解析を行った。その結果、ノルム最小法を使用することで、多層地盤の不均質な浸透特性および境界流量の一意解を逆解析により同時に推定可能であることを示した。
内山 雄介*; 宮川 翼*; 小谷 瑳千花*; 上平 雄基; 小谷 瑳千花*
土木学会論文集,B2(海岸工学)(インターネット), 74(2), p.I_1291 - I_1296, 2018/11
領域海洋モデルROMSによる水平解像度250mの3次元流動再解析値を用いてサンゴの卵と浮遊幼生を想定したラグランジュ粒子追跡計算を行い、沖縄本島周辺海域における近距離コネクティビティの形成過程に関する数値解析を行なった。その結果、放流された粒子は沖合数km程度の海域を浮遊し、黒潮や琉球海流の影響に伴う本島周りの東西海岸への北東向き分岐流にその大局的な輸送が支配されることが示唆された。
見掛 信一郎; 池田 幸喜; 松井 裕哉; 辻 正邦*; 西垣 誠*
土木学会論文集,C(地圏工学)(インターネット), 74(1), p.76 - 91, 2018/03
瑞浪超深地層研究所の研究坑道掘削では、湧水抑制対策の観点でプレグラウチングを実施した。深度500m水平坑道の掘削完了後、高圧湧水下(最大4MPa)でプレグラウチングの実施範囲に対してポストグラウチングを併用した。ポストグラウチングの注入範囲はプレグラウチングの外側とし、溶液型材料、複合動的注入工法を適用した。その湧水抑制効果は、グラウチングを実施しない場合に対して湧水量を約100分の1まで低減できた。これらの結果から、プレグラウチングとポストグラウチングを併用した湧水抑制対策は高圧湧水下で適用でき、湧水抑制効果が高いことを提示できた。また、グラウチングによる透水性の低下割合と注入範囲の関係について理論に基づく評価を行い、その手法は簡便であり設計や湧水量予測において有用性が高いことを示した。
内山 雄介*; 東 晃平*; 小谷 瑳千花*; 岩崎 理樹*; 津旨 大輔*; 上平 雄基; 清水 康行*; 恩田 裕一*
土木学会論文集,B2(海岸工学)(インターネット), 73(2), p.I_685 - I_690, 2017/10
福島新田川流域には原子力発電所事故直後に大量の放射性セシウム137(Cs)が大気経由で沈着し、高濃度の懸濁態Csとして河道に集積したのち、出水毎に間欠的に海域へ供給され、沿岸域の底質環境に影響を与え続けている。本研究では、4段ネストJCOPE2-ROMS海洋モデル、波浪推算モデルSWAN、河川土砂流出モデルiRIC-Nays2DH、混合粒径土砂3次元海洋輸送モデル、放射性核種吸着モデルを連成させた超高解像度広域での土砂およびそれらに吸着した懸濁態Csの海洋移流分散モデリングを行い、台風201326号出水イベントに伴う新田川起源土砂の河口・沿岸域における輸送、再懸濁、堆積、浸食過程の時空間特性を評価した。その結果、台風通過直後に新田川から海域へ流入した懸濁態Csの総量の約45.3%は河口1km圏内に堆積していた。さらに、浅海域における沿岸漂砂の輸送には南方向への偏りがみられた。以上の結果は現地調査結果とも整合的であった。
小谷 瑳千花*; 内山 雄介*; 鹿島 基彦*; 上平 雄基; 御手洗 哲司*
土木学会論文集,B2(海岸工学)(インターネット), 73(2), p.I_1315 - I_1320, 2017/10
本研究では、琉球諸島周辺を対象とした3次元流動再解析値を用いてサンゴの卵と浮遊幼生を想定したLagrange粒子追跡計算を行い、漂流ブイ観測との比較を行った。また、琉球諸島におけるコネクティビティを定量化するともに、特に黒潮の影響を受けて長距離移動する粒子の分散過程に着目した解析を実施した。シミュレーション結果は漂流ブイ観測結果を良好に再現していた。また、石西礁湖北部から放出される粒子は黒潮にトラップされやすく、北東方向へ長距離移動するのに対し、石西礁湖南部では東向き流速の影響を受けると黒潮にトラップされにくくなり、南から東方向へ輸送されることがわかった。黒潮によって北東方向へ輸送された粒子は、黒潮と沖縄本島間に発生するメソスケール渦に伴う黒潮反流によって黒潮を離脱し、沖縄本島へ接近することが示唆された。
多田 浩幸*; 熊坂 博夫*; 齋藤 亮*; 中谷 篤史*; 石井 卓*; 藤田 朝雄; 杉田 裕; 中間 茂雄; 真田 昌慶*
土木学会論文集,F2(地下空間研究)(インターネット), 73(1), p.11 - 28, 2017/03
本論文では、低アルカリ性モルタルを用いた岩石利用セグメント支保工の力学特性、支保工としての成立性について室内試験や要素試験を行い検討した。検討結果より、従来の吹付けコンクリートを主体とした支保工に対して、低アルカリ性モルタルを用いた岩石利用セグメント支保工は、セメント使用量を大幅に低減し、かつ低アルカリ性モルタルを利用することにより、セメント影響のさらなる低減化が期待できること、地層処分施設の支保工として地山の安定性を確保することが可能であることを示した。
上平 雄基; 川村 英之; 小林 卓也; 内山 雄介*
土木学会論文集,B2(海岸工学)(インターネット), 72(2), p.I_451 - I_456, 2016/11
福島第一原子力発電所事故を教訓として、緊急時に放射性核種の海洋拡散を予測するシステムの必要性が高まっている。日本原子力研究開発機構(JAEA)では海洋拡散予測システムの開発を行ってきたが、本研究ではダウンスケーリングによる沿岸域の高解像度モデルを導入することで、システムを高度化することを目的とした。さらに、本システムを福島第一原子力発電所事故に適用することで、これまで再現することが困難であった水平スケールが数キロメートルのサブメソスケールの海象に伴うCsの海洋中移行過程を解析し、システムの検証を行った。その結果、シミュレーションによる流速場は人工衛星で観測された時空間変動をよく捉えつつ、高解像度化に伴うフロントや渦の強化を表現できていること、及び、沿岸域、中深層でのCs濃度分布の再現性の向上が確認された。また、事故から約3か月間、福島県沖海域では海面冷却や前線不安定に伴うサブメソスケールの渦が卓越し、それらの渦により強化された下降流により、Csが中深層に活発に輸送されていた可能性が示唆された。
内山 雄介*; 小谷 瑳千花*; 山西 琢文*; 上平 雄基; 御手洗 哲司*
土木学会論文集,B2(海岸工学)(インターネット), 72(2), p.I_481 - I_486, 2016/11
琉球諸島周辺海域に生息するサンゴ礁が地球温暖化などの影響によって白化や衰退が進展しており、サンゴ礁保護のために周辺の流動構造、特に黒潮波及効果を評価することは重要である。そこで、米国で開発された領域海洋モデルROMSを用いて沖縄本島周辺の海洋構造の東西の非対称性の実態把握を行い、黒潮反流の発生特性に関する解析を実施した。その結果、渡嘉敷海域での南下流の発達は黒潮-本島間に発生する負のメソスケール渦である黒潮反流の発達によって惹起されており、反流は春季に強化され、冬季に弱化していたことがわかった。この反流の消長は同海域におけるサブメソスケール渦の季節的な発達特性と相関があることが示された。
尾上 博則; 三枝 博光; 竹内 竜史
土木学会論文集,C(地圏工学)(インターネット), 72(1), p.13 - 26, 2016/01
日本原子力研究開発機構は、岐阜県瑞浪市において地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として超深地層研究所計画を実施している。本研究では研究坑道の掘削に伴い実施した地下水流動のモデル化・解析に関する研究成果を体系的に整理するとともに、断層などによる水理学的な不均質性が高い結晶質岩地域での地下施設の建設に伴う地下水流動のモデル化・解析に有効となる調査データやモデル化・解析のアプローチについての技術的知見を示した。また、地下水流動のモデル化・解析結果の妥当性を確認するにあたっては、地下施設の建設に伴う地下水水質の変化を用いた比較検討が有効であり、水理学分野と地球化学分野間にわたる評価の重要性を示した。
岡崎 泰幸*; 青柳 和平; 熊坂 博夫*; 進士 正人*
土木学会論文集,F1(トンネル工学)(インターネット), 72(3), p.I_1 - I_15, 2016/00
トンネル支保設計では、特殊な地山条件や類似例が少ないなどの理由から、解析的手法が用いられることがある。支保部材を構造計算し定量的に評価する場合、初期応力状態や地山物性を事前に精度よく把握する必要があるが地山は不均質で均質ではない。本研究では地山の不均質性に着目し、不均質性を考慮した2次元トンネル掘削解析の解析結果を初期応力分布が明らかな幌延深地層研究計画における350m調査坑道の支保工応力計測結果と比較した。その結果、坑道で発生した支保部材の限界状態を部材の一部が超過する応力計測結果は、地山の不均質性を確率的に考慮することで説明できることがわかった。また、解析結果の支保工応力のばらつきを統計処理することで、地山の不均質性がトンネル支保工応力に与える影響を定量的に評価した。
上平 雄基; 内山 雄介*; 御手洗 哲司*; 仲田 尚平*
土木学会論文集,B2(海岸工学)(インターネット), 71(2), p.I_1219 - I_1224, 2015/11
沖縄本島を含む琉球諸島周辺海域では豊かなサンゴ礁生態系が形成されており、地球環境保全の観点からもその保護が望まれている。また黒潮暖流は本海域の環境に強い影響を及ぼすことが知られており、サンゴ浮遊幼生や栄養塩等の輸送、生態系ネットワークの形成に対してその波及効果を正確に把握、定量化することが重要となる。これに対して著者らは、本海域を対象とした高解像度ダウンスケールモデルによる数値実験を行い、黒潮と琉球諸島の間の海洋表層では、発達する負のサブメソスケール(SMS)渦によって活発な海水交換と黒潮の波及が促進されていることをこれまでの研究で示した。本研究では、既に開発した2段ネスト海洋モデルを用い、SMS乱流の発達とそれに伴う3次元的な物質混合が本海域の海洋環境に及ぼす影響を評価することを最終目的として、詳細な乱流統計解析を行った。その結果、黒潮流軸の西側では黒潮と陸棚斜面による地形性シアの影響によって低気圧性のサブメソスケール渦が、黒潮の東側では黒潮と琉球海嶺の地形と島嶼群による地形性シアの影響により高気圧性のサブメソスケール渦が発生し、これらが熱輸送を促進していることがEddy heat flux解析によって見出された。
Xu, Z.*; 山地 宏志*; 佐藤 稔紀; 松井 裕哉; 板倉 賢一*
土木学会論文集,F3(土木情報学)(インターネット), 71(1), p.43 - 55, 2015/10
地下空間開発の過程では、調査・計画・設計・施工の各ステージにおいて膨大な情報が収集される。地下空間の合理的設計・施工を実現するためには、これらの情報を適確に設計施工へとフィードバックすることが重要となる。また、構造物管理の面においてもこれらの情報はその基礎資料となるものである。しかしながら、実際に収集される情報量は余りにも膨大なため、個人の能力でこれらを管理することは不可能に近い。本論文では、WEB3DとRDBMSを援用して4次元仮想現実空間をPC上に構築し、この仮想現実空間内を自由に移動することで、この膨大な情報群を直感的に管理・処理することのできるシステムの基本構造を設計し、その実用性を検証した。
山崎 雅直*; 津坂 仁和*; 大谷 達彦*; 進士 正人*
土木学会論文集,F2(地下空間研究)(インターネット), 71(1), p.1 - 10, 2015/04
本研究は、立坑掘削に伴う坑壁地質観察により得られた割れ目の長さの総和を壁面面積で除した割れ目頻度と、割れ目情報(長さ、方向、開口幅)からステレオロジーの概念を適用して推定した透水係数とは、現地の透水試験結果と高い相関性が得られたことから、坑壁地質観察から地盤の透水係数を簡便に予測する手法を提案する。適用にあたっては高品質の坑壁地質観察記録が重要であり、北海道幌延町において日本原子力研究開発機構が建設中の地下研究施設の立坑掘削時の記録を用い、クラックに関する情報を基に、立坑の3次元クラックテンソルと透水テンソルを推定し、近傍の深層ボーリング孔を用いた透水試験結果と比較した。